歯磨きしよう

昼過ぎ、ご近所からの買取依頼。
「歯医者さんです」という言い方が変だ。
とりあえず行ってみると、解体中の歯科医院だった。解体業者さんからの電話だった。
「できるだけ持って行ってくれれば助かるんだけど」
気持ちはわかるけどしかし、解体埃をかぶった本棚は、一時代前の超有名作家のベストセラーばかり。これはちょっと手をつける気にもなれないです。
帰りがけ、棚の一隅に新聞紙大の大きな本がかたまっているのに気がついた。装丁は絵本のような。「これはいけるかも」と開けてみて驚いた。ゾンビのような大きな口が紙面いっぱい、赤や黒や緑や黄色の間にバラバラの白い歯。なんだかグチャグチャだ。多分これは、シソーノーローほおっておいたらこうなりますよ、取り返しがつかないよ、という教育本なんだろうけれど、ちょっとやり過ぎではないでしょうか。写真があまりにも鮮明でグロ過ぎる大き過ぎる。こんな本、同じ家の中にあると思っただけでうなされそうだ。