娘帰る

娘が横浜で働くようになって5年。最近は、横浜に行く時も博多に来る時も“帰る”と言うようになっていささか混乱する。とにかく今日は“横浜に帰って”いった。
博多に帰ってきた日はちょうど即売会の真っ最中で、その後私の友人たちが泊ったり、娘の友人が遊びに来たり飲みに行ったり、一週間の間に娘と夕食を共にしたのはわずかに一度。今日空港まで送る途中のランチでようやく娘の顔をゆっくり見た気がする。学生時代からやりたいと言っていたスキューバダイビングを始めたらしい。どうやら元気なようで安心する。一年前には「博多に帰りたい」とグチをこぼして落ち込んでいた。子どもがションボリしているのを見るのは辛い。
「嫌になったら仕事なんかおっぽり出して帰っておいで。ほらこの間のヒッピーおじさんなんか一度も定職についたことなんかないんだからさ」
「私はあんなの絶対にイヤだ!」
キッパリと拒絶される。まあ、その意気だ。のんびりゆっくり焦らずにやっておくれ。