大学の古本市



「教室でやっているが、大量に売れ残りそうなので」引き取ってくれないだろうかという連絡をいただいた。
売れ残りという言葉がちょっと引っかかるけれど、とにかく行ってみる。現物を見て、すべてはそれからだ。
九大法文系○○番教室。ちょっと小ぶりの部屋に並べている。大量にある。大量にはあるけれども、なるほど売れ残りだ。よってたかって食べ散らかした跡のようでもある。これを全部引き取るのは論外だ。3−40箱の9割以上は捨て本だろう。ためらっていると「抜いていい」と言う。「必要な本だけ、役に立ててください」というありがたい申し出。それならばそういうことで、もう終了時間は過ぎたはずなのに未練がましく本をあさっている学生たちに割り込んで、あれこれ数十冊。大きめのダンボール一箱で1,320円でした。どういう計算かいな。安くてありがたいけれど。隣で女子学生が「私こんなにたくさん買ったのに、600円なんて安すぎるじゃないですか」と文句(?)を言っていた。


退官する教授が「皆さんで役立ててください」と残していった本だそうで、このやり方は、本の分配方法としてはなかなかフェアであるように思える。ささやかな売上は実行委員会の打ち上げ費用にでもなるんだろうか。しかし、あんなに安くては酒代に足りそうにもない。


Hさん、この次は終ってからではなく初日に呼んでください。