無償トレード

今日はひと月ぶりの九大病院定期チェックの日。
診察室に入るなり、
「主治医代わってもかまいませんか?」
私の病気(病名は秘密・個人情報です)は、原因もわからず治療法も確立していないというやっかいな病気ではあるけれど、悪化しても命には別条なく、伝染もなく、入院・手術といった必要もない。普段は経過観察のみ、対症療法的に薬を処方してその都度症状を押さえ込むという、なんだか締まらない話で、多分お医者さんたちも真剣に立ち向かうという気にはならないんだろうと思う。「そのうち、何かいい薬でもできるかもね。期待しないで待っときなさい」という雰囲気だったのに、なんとこの九大病院のお医者さんで「よし、それなら俺がやっちゃろうかい」という奇特な若手が出てきたらしい。「患者まとめて診たいのでまわしてね」という。博士論文でも書くのだろうか。
「いいですかねえ、イヤならこのままでいいんですよ」
担当の女医さんは、私の娘よりも若いくらいのお医者さんホヤホヤ、元気いっぱいで可愛らしくファンなんだけれども、ここは仕方がない、わが身を犠牲にして医学の発展の礎になってやろう。
「どうもよくわからないなあ、このへんちょっと切って、中見てもよかですか」なんてことになったら、すぐに逃げ出そう。