庶民暮らし

永い買いものからやっと帰ってきたカミサンが、半泣きで「自転車が破裂してしまったよ!」と言う。いったい何事かとビックリするけれど、なにタイヤがパンクしただけのこと。日本語は正確に使っていただきたい。
「もうこの自転車、寿命だよ。新しいのが欲しい」仕方がないので、千早のイオンまで、自転車の仕入れに付き合う。しかし、どれも気に入らない。なにしろカミサンは、身長148cm、ズラリ並んだ26インチは問題外。適正サイズの24インチはわずか2、3台しかない。そのどれも「カゴがかっこ悪い」だの「ピンクは嫌だ」だの、わがままなことを言う。
結局、新宮の自転車専門店まで行って買ったのはいいけれど、「ああ、イオンの安いやつ買っとけばよかったかなあ。八千円も高かったよお」帰りの車中で、いつまでもくよくよしている。いいじゃあないか。いい歳して月に6、7回も泊まり勤務やって真面目に働いているんだから、2万円くらいの自転車買ったって。
「5万円でも10万円でも、好きな自転車買いな」と大見得切れないのが、我ながら情けない。