謎のチョコレート

夕刊を取りに出ると、新聞受けの中に小さな紙袋がある。近所のチョコレート専門店のロゴが付いている。そういえば、今日はバレンタインデーなどというお祭り日らしい。我々の若いころにはこんなくだらない習慣はなかった。なくて幸い。戦々恐々としている今時の若い男どもが気の毒でならない。
とにかく開けてみる。マッチ箱くらいの小さな赤い包み。リボンが付いている。さてどうしたものか。心当たりはない。まさか、ご近所に私のファンの女性がいるとも思えない。ひょっとしたら、農薬入りか?遊んでいるのかね。こんなご時世だし。
もう一度袋の中を見ると、メモがあった。なんのことはない。最近熱心に勧誘を受けているF生命のAさんだった。「奥様とお召し上がりください」だって。「明日、お電話させていただきますね!」そういえば、置いていった資料、もう二週間もほったらかしだ。義理チョコごときで釣り上げようなんて、彼女もまだまだ甘いな。
今年はまだ娘から送ってこない。
オヤジの代わりにプレゼントするバカヤロウが現れたのだろうか。
ま、どうでもいいですけど。