でんちか即売会当番で

「たった10円で買った本にこんな値段を付けて、いったいどういうことよ!」
いきなり頭ごなしに叱られて驚いた。えらい元気のいいオバサンもいたもんだ。
先日古本屋を呼んで本を売ったらしい。200冊くらいで2,000円の買値だったそうな。
「岩波とかそんな本よ。いい本だったのよ」
なるほど、そうですか。
「線引きや名前ダメだというから一生懸命消したのに」
線引き本を売っちゃいかんでしょう。
「2万円ならまだわかるけど、二千円よ二千円!」
「安すぎる、どうもおかしいと思ってたらここに同じような本が200円も300円もしてるじゃないの」
(注・同じ本ではない)
「あんたら古本屋は!」などと息巻かれても、私が買ったわけじゃないんだから、どう応対すればいいものやら。
「買った本屋さんに直接文句言ってくださいよ」
「そんな、名前なんか覚えてないわよ!」
知らんがな。
ウンザリしているところへ交代要員のH堂が現れ、これ幸いとさっさと逃げてきたけれど、あの後からまれたんじゃないだろうか。若い女性にはさすがに文句言いにくいか。