ひょっとしたら、ひょっとするかもしれないし

「古本屋さんに電話したら、おたくを紹介されましてね」
年配の男性からの電話、イヤな予感がする。紹介?
「最近亡くなった男性が遺した」ブリタニカとか大百科とか日本文学全集とか。大層な量で遺族が困っているらしい。
それは困るでしょう。けれども私も困る。どうやら幾許かのお金になると思っているようでもあるし。
「多分買えませんよ」と確認して、明日見に行くことになった。お隣の町だし。遺族も捨てる決心がつくだろうし。ボランティアです。
しかし、ものにならない話とみるや押し付けてきた犯人は誰だ?どう考えてもアイツだな。なにしろ前科がある。13日の市場で昼飯おごらせてやろう。