ついに

不動産屋から電話をもらってしまった。
「お店を閉めたままのようですが、もしもお売りになるのでしたら・・」
「いや、店はつぶれましたが、まだ商売はやめちゃおらんのですよ」
第一、ローンの重みで売ろうにも売れやしない。
「貸してくれ」「売ってくれ」
閉店当初からボチボチあった問い合わせが、このところ毎月のようになってきた。
いくら田舎とはいえ、バス通りに面して5年もシャッターを下ろしっ放しにしておけば、宣伝効果満点ということか。自慢にもならないが。
ご近所でもウワサらしい。
それを、時々アサリを持ってきてくれる元自転車屋のオバチャンが弁護してくれているらしい。
「古本屋さんはインターネットでガッポリ儲けよっとヨ。心配いらんとヨ」
ちょっとカン違いもはなはだしい、という気もするけれど、ありがとうオバチャン。