油断大敵

水道メーターの検針員のおばさんが訪ねてきて、
「今回水量が上がっているけれど、心当たりありますか?」
「正月に娘が帰省していたので、そのせいでしょう。なにしろ長風呂娘だから」
おばさん、首をかしげている。
聞くと、次回の支払いは二万五千円以上になるという。通常は九千円から一万円。ちょっとこれはおかしいぞ。少々あわてる。
「今、水使ってますか?」
「いや何も」
「メーター回ってるんですけどねえ」
家中見て回ったら、トイレの水がほんの少し流れている。といっても水面が少し揺らいでいる程度。
「犯人はきっとそれです。見た目チョロチョロでも12、3トンにはなります」
おばさん、うれしそう。
トイレのたびに貯水タンクに手を突っ込んできっちり水を止め、メーターが回っていないか見に行っている。今のところ針は回っていない。
検針ボックス(?)は駐車場の端にある。寒いぞ。