空振りもまたよし

店の営業を止めてから、本の買取り依頼は、ご近所さんでさえほとんどネット経由になっているんですが、今日は珍しや、「チラシを見ました」といううれしい電話。ニ、三ヶ月前、その団地の買取出張で時間を間違え、余った時間にチラシを撒いたのが効いたらしい。
ご自分で「物書きです」とおっしゃるだけあって、なかなかの本が並んでいる。これはこれはと手に取ると、あらら、小口に大きなゴム印が!名前だけだけならともかく、住所・電話番号まであるのはさすがにまずいでしょう。
以前本を盗られたことがあって(状況は聞きそびれました)シャクにさわって、出来るだけ目立つようにベタベタ印を押すことにしたんだそうです。こんな本を売ったら「個人情報保護法」(だったかな?)違反になるやもしれない。お断りしました。残念。
高台の見晴らしのいいお宅で、「昨年は郷土の地名研究の本を出版、500部すぐに完売したけど収支は持ち出し。3,000部くらいは出さないと黒字は難しい。でもそんなに刷って売れ残ったら大変」などというお話を聞かせていただきました。
これから買う本には、もう印は捺さないそうです。